失敗しないためのポイント:宅建士フリーランスの基本準備
宅建士の資格を取得したばかりで、これからフリーランスとして活動したいけれど、何から始めていいかわからないという方は多いのでないでしょうか
本記事では、未経験からでも成功するためのステップバイステップのガイドとして、最初にやるべきこと5選を詳しく解説します
このガイドを参考に、フリーランスとしてのキャリアをスムーズにスタートさせましょう
主にフリーランスで活躍できる分野は以下に分類されます
- 不動産仲介業などでのフルコミッション
- 独占業務の代行
- 宅建講座の講師
- 不動産記事のWebライター
などになります
今回は不動産仲介業などでのフルコミッションをメインに解説していきます
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フルコミッションとは
そもそもフルコミッションとはなにか
フルコミッション制度は、不動産業界において宅建士が売買や賃貸の仲介業務を行う際に、その成約金額に応じた報酬を得る仕組みです
例えば不動産の仲介でフルコミッションを行い、仲介手数料が100万円の場合、業務委託契約を結んでいる企業に20%~50%(委託契約時に決めた割合)を、残りを自分の報酬として得ることが出来ます
会社に属するわけではなく、かつ、業務委託契約の為基本給はありません。
その代わりに、成約時に高い報酬を受け取ることができるのが特徴です
以下にフルコミッションの特徴をまとめます。
- 高い報酬率: 成約した取引額の一定割合が報酬として支払われるため、成功報酬型の収入となります。一般的には20%から50%程度が報酬として支払われることが多いです。(高いところでは70%以上のところも)完全歩合制で基本給はありません。
- リスクとリターンのバランス: 固定給がないため、成約がなければ収入はゼロになります。しかし、成約が多ければ高収入が期待できます。
- 自由な働き方:会社勤めとは異なり、自分の好きな時間・場所で活動することが可能です。
- 自己管理が重要: 自由な働き方ができる反面、自己管理能力が求められます。
- 集客:顧客開拓や取引交渉などは自分で行う必要があります。自分でスーモやアットホームなどに物件を掲載し集客する方法がメインです。
- 競争が激しい: 高収入を目指すためには、多くの取引を成立させる必要があるため、競争が激しくなります。
フルコミッションの始め方
フルコミッション制を採用している会社を探す:
不動産業界ではフルコミッション制を採用している会社が多くあります
それらの会社をリサーチし、自分に合った事務所を選び委託契約を結ぶのが一般的です
特に不動産エージェントの「TREASS」や「SHERPA」はフルコミッションに特化しており、一部有料やものもありますが、広告媒体(スーモなど)の活用もサービス内に入っております
またエージェントからのアドバイスなどのサポートも手厚く未経験者でも安心して始めることができるのが特徴です
転職サイトにもフルコミッション対応の企業が掲載されていることもありますので活用するものアリです
面接と契約:
会社と面接を行い、条件や契約内容を詳細に確認します
特にコミッション率やサポート体制を確認することが重要です
毎月かかる経費などを確認することも活動する上では重要となってきます
企業と業務委託契約を結ぶことでフルコミッションが可能となります
フルコミッションの基本的な流れ
物件探し
不動産業者が利用する物件情報共有システム(レインズ)で広告に掲載可能な物件を探すのが一般的
売主もしくは媒介業者に掲載の可否を確認し、可能であればスーモなどに広告掲載となります
知人や知り合いの不動産業者がいる場合はそこから物件を紹介してもらったり、専任媒介契約を結ぶことができればより有利に進めることができます
営業活動
物件の現地調査や写真撮影を行い、正確な情報を収集します
これらを元に物件の詳細情報や魅力を伝える販売資料を作成します
問い合わせのあった客や見込み客に対して物件を提案し、内覧のアポイントを取り付けます
物件の内覧会(オープンハウス等)を開催し、顧客に直接物件を見てもらいます
何より内覧して顧客と直接コミュニケーションを取ることが一番の近道になります
契約と交渉
内覧などのアプローチの末に申し込みとなった場合、売主もしくは売主側の仲介業者に報告します
ほとんどの場合ここで価格交渉となります
売主と買主の間で価格交渉を行い、合意に至るよう調整します
お互い価格の落とし所が決まったあとは売買契約書を作成し、売主と買主の双方に署名してもらいます
業務委託契約を行った企業の中には契約書のチェックをしてくれるところもあるので未経験者でも安心して作成できます
成約と手続き
手付金の受領: 買主から手付金を受け取り、契約の確実性を高めます
重要事項説明: 買主に対して、重要事項説明書を用いて物件の詳細情報やリスクを説明します。宅建士にしか行えない業務の為できれば資格を所有しているのが望ましいですが、業務委託契約を結んだ業者の中には代行してくれるところもあるので初めのうちは資格が無くても問題ない企業を探すのもおすすめです
登記手続き: 所有権移転登記や抵当権設定登記などの手続きを行います。司法書士に依頼して執り行うことが基本的で、売主側が司法書士を指定する場合もあります。
引渡し: 物件の引渡しを行い、全額の支払いを確認します。基本的に引き渡しと金銭の支払いは同時履行になります。買主が住宅ローンを組む場合は借入する金融機関でスペースを借りて行うことが基本的です。
成功するための秘訣
フルコミッションはメリットの多い活動になりますが誰でも成功できるわけではありません。
ここからは成功する可能性を少しでも高めるにはどうしたら良いか解説します。
1. 自己分析と目標設定
未経験からフリーランスとして成功するためには、まず自己分析を行い、具体的な目標を設定することが重要です
自己分析は、自分の強みや弱み、得意分野を明確にするためのプロセスです
これにより、自分がどのような業務に適しているか、どのようなスキルをさらに磨く必要があるかがわかります
また、目標設定も欠かせません
例えば、「半年以内に5件の案件を獲得する」や「1年以内に月収30万円を達成する」といった具体的な目標を立てることで、行動の指針が明確になります
自己分析の具体的な方法としては、まず自分の経験や知識、スキルをリストアップします
次に、それぞれの項目について評価し、自分の強みと弱みを見つけます
例えば、宅建士としての基礎知識はあるが、実務経験がない場合は、実務経験を積むための方法を考える必要があります
また、自己分析の結果を基に、具体的な目標を設定します
目標はSMART(Specific(具体的), Measurable(数字として表れている), Achievable(達成可能な), Relevant(関連性), Time-bound(期限がはっきりしている))原則に従って設定すると、達成しやすくなります
2. スキルの習得と研修の受講
フリーランスとして活動するためには、実務的なスキルを磨き、必要な研修を受けることが求められます
宅建士としての基礎知識は持っていても、実際の業務で求められるスキルや最新の法令、マーケットの動向については継続的に学び続ける必要があります
例えば、不動産取引の実務やクライアントとのコミュニケーション方法、契約書の作成方法などを学べる研修に参加しましょう
オンライン講座やセミナー、ワークショップなど、多くの学習機会がありますので、積極的に活用し参加することをお勧めします
具体的なスキル習得の方法としては、次のようなものがあります
まず、専門書や関連書籍を読むことがお勧めです
これにより、最新の知識や実務に必要なスキルを身につけることができます
次に、オンライン講座の受講です
CourseraやUdemyなどのプラットフォームには、多くの宅建士向けの講座があります
また、業界のセミナーやワークショップに参加することも有効です
これにより、実務経験のあるプロフェッショナルから直接学ぶことができ、実践的なスキルを身につけることができます
資格を持っているだけでも自信につなげることが出来ますが、そのほかのスキルを身に付けるとより自信をもって営業をすることができます
3. ネットワーキングと人脈作り
成功するフリーランスになるためには、信頼できる人脈を築くことが不可欠です
フリーランスとして活動する際、信頼できるネットワークは非常に重要です
これは仕事を得るためだけでなく、情報交換やアドバイスを受けるためにも役立ちます
不動産関連の業界イベントや勉強会に参加し、同じ志を持つ仲間や先輩フリーランスと交流しましょうまた、SNSを活用してオンライン上でも人脈を広げることができます
LinkedInやTwitter・インスタグラムなどを通じて、自分の専門知識や活動を発信し、フォロワーを増やす努力も必要です
具体的なネットワーキングの方法としては、まず業界イベントに参加することが挙げられます
不動産関連の展示会やセミナー、交流会などに積極的に参加し、名刺交換や情報交換を行いましょう
また、勉強会やワークショップに参加することで、同じ目標を持つ仲間と知り合うことができます
SNSを活用する際は、自分の専門分野に関連する情報を発信し、フォロワーとのコミュニケーションを大切にしましょう
さらに、オンラインコミュニティやフォーラムに参加することで、全国の宅建士とつながることができます
4. ビジネスプランの作成
具体的なビジネスプランを作成することで、目標達成への道筋を明確にします
ビジネスプランは、あなたのビジネスのロードマップとなるものです
特に「いつまでにいくら稼ぎたいのか」「いつまでに何件契約を取りたいのか」など、自由な働き方ができる分、しっかり目標を定めなければ、だらけたり後回しにして失敗してしまうことが多くなります
まずは、ターゲットとなる顧客層を明確にし、提供するサービス内容を具体化します
次に、収益目標やマーケティング戦略を立て、競合分析を行います
ビジネスプランを作成することで、自分のビジネスの方向性が明確になり、具体的な行動計画を立てることができます
これにより、目標に向かって効率的に進むことが可能になります
具体的なビジネスプランの作成手順としては、まず市場調査を行います
これにより、ターゲット顧客のニーズや競合他社の状況を把握することができます
次に、提供するサービス内容を具体化します
例えば、不動産売買の仲介、賃貸物件の管理、投資用物件のコンサルティングなど、どのようなサービスを提供するかを明確にします
また、収益目標を設定し、具体的なマーケティング戦略を立てます
SNSやブログを活用したマーケティング、SEO対策、広告の活用など、様々な手法を組み合わせて効果的なマーケティングを展開しましょう
5. 自己ブランドの確立とマーケティング戦略
自分のブランドを確立し、効果的なマーケティング戦略を展開することがやはり成功への鍵となります
フリーランスとして活動する際、自己ブランドの確立は非常に重要です
自己ブランドとは、自分が提供するサービスの信頼性や価値を示すものです
まず、自分の強みや専門分野を明確にし、それを一貫して発信することが大切です
次に、ウェブサイトやブログ、SNSを活用して、自分の活動や実績をアピールしましょう
また、SEO対策を行い、自分のウェブサイトが検索エンジンで上位に表示されるよう工夫することも重要です
具体的なマーケティング戦略を立て、継続的に実施することで、顧客からの信頼を得ることができます
具体的な自己ブランドの確立方法としては、まず自分の専門分野や強みを明確にします
例えば、不動産投資の専門家としてのブランドを築くために、専門的な記事や情報を発信したり、ウェブサイトやブログを作成し、自分の実績や提供するサービスを詳細に紹介したりと公に発信していくことが効果的です
SNSを活用する際は、定期的に投稿を行い、フォロワーとのコミュニケーションを大切にしましょう
さらに、SEO対策を行うことで、自分のウェブサイトが検索エンジンで上位に表示されるよう工夫します
これにより、より多くの顧客の目に留まり、自分のサービスを知ってもらうことができます
まとめ
フリーランスを開始させるには、「フルコミッションに対応した企業を探す」「業務委託契約」が必要になります
如何に報酬割合が高い企業を選ぶか、サービスが豊富な企業を選ぶかで営業のしやすさ、モチベーションがことなってきます
そのあとは「物件探し」「営業」「契約」という流れになります
宅建士未経験からフリーランスとして成功するためには、自己分析と目標設定、スキルの習得と研修の受講、ネットワーキングと人脈作り、ビジネスプランの作成、そして自己ブランドの確立とマーケティング戦略が重要です
この5つのステップを踏むことで、未経験でも着実にフリーランスとしてのキャリアをスタートさせることができます
この記事を参考に、まずは一歩踏み出してみましょう
成功への道は決して容易ではありませんが、確実に一歩ずつ進むことで目標に到達することができます
宅建士としての資格を活かし、フリーランスとしてのキャリアを築いていくために、これらのステップをしっかりと実行していきましょう
あなたの成功を心から応援しています。